「車を売りたいけど、結局どこに売るのがいいの?」
車を売るのがはじめての人にとって、一番最初にぶつかるのがこの悩みだと思います。テレビCMでよく見る大手の買取店もあれば、近所の小さなお店もある。ディーラーの下取りもあるし、最近はネットのオークション形式もあります。
この記事では、元中古車ディーラーのぼくが、車を売れる5種類のお店のちがいを表で比べて、選ぶときに見ておきたいポイントをまとめました。
結論を先に言うと、「どこが一番いい」はお店の種類では決まりません。 種類ごとの得意・不得意を知ったうえで、2〜3種類を組み合わせて比べるのが、1円でも高く売る近道です。そして、金額だけでなく「契約の中身」もきちんと見ることが大切です。
車を売れるお店は大きく5種類
まずは、車を売れる先をざっくり分けてみます。
- 大手の買取チェーン:全国にお店がある、買取を専門にしている会社
- 地元の買取店:その地域だけで営業している、規模の小さめな買取店
- 中古車販売店:中古車を売るのがメインで、買取もしているお店
- ディーラーの下取り:新しい車を買うお店に、今の車を引き取ってもらう方法
- オークション形式:窓口の1社が車の情報をまとめ、複数のお店が入札するしくみ
ここで少しだけ、お店の裏側の話をしておきます。買取店が買った車の多くは、業者オークション(お店どうしが中古車を売り買いする、業者だけが参加できる市場)に出されるか、自分のお店で売られます。どちらに流すかによって、そのお店が出せる金額が変わってくるんです。
5種類のお店を表で比べる
それぞれの特徴を表にまとめました。あくまで一般的な傾向なので、お店ごとに差があることは頭に置いておいてください。
| お店の種類 | 得意なこと | 気をつけたいこと | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 大手の買取チェーン | 買い取った車の売り先が多く、幅広い車に値段をつけやすい | 担当者やお店によって対応に差が出ることがある | まず基準になる金額を知りたい人 |
| 地元の買取店 | 得意な車種や地域の売れ筋に強いと、思わぬ高値が出ることも | お店によって得意・不得意の差が大きい | 地域で人気の車に乗っている人 |
| 中古車販売店 | 自分の店で売れる車なら、販売価格から逆算して高く買えることがある | 店の在庫に合わない車は金額が伸びにくい | そのお店が扱っている車種に近い人 |
| ディーラーの下取り | 新車の購入と同じ窓口で手続きが一度に済む | 買取専門のお店より金額が低めになりやすい | 手間を一番減らしたい人 |
| オークション形式 | やり取りは1社なのに複数のお店が入札する | 入札期間があるので、売れるまで数日かかることも | 電話を減らしつつ比べたい人 |
大手の買取チェーン
全国にお店があり、買い取った車を業者オークションや系列のお店、海外への輸出など、いろいろな先に流せるのが強みです。売り先が多いということは、どんな車でもそれなりの値段をつけやすいということ。「まず最初に、自分の車の基準になる金額を知りたい」というときに向いています。
大手の買取店に一度見てもらって、基準になる金額を知っておくと、ほかのお店と比べるときのものさしになります。
地元の買取店
規模は小さくても、特定の車種や、その地域で人気の車に強いお店があります。たとえば、雪の多い地域で四駆の車がよく売れるお店なら、四駆の車には力を入れた金額を出してくれることもあります。逆に、得意でない車には慎重な金額になりがちです。
中古車販売店
中古車を売るのがメインのお店は、「この車ならうちの店頭で売れる」と思えば、店頭に並べたときの値段から逆算して金額を出せます。ぼくがよく話す「そうた式逆算」と同じ考え方ですね。販売サイトの値段から買取額の目安を出すやり方は 車の買取相場の調べ方 で紹介しています。
ディーラーの下取り
手続きがとにかくラクなのが下取りの良さです。新しい車の納車の日に今の車を渡せばいいので、車がない期間ができにくいのもうれしい点。ただ、ディーラーは中古車を売るのが専門ではないので、買取専門のお店と比べると金額が低めになりやすい傾向があります。くわしくは 買取と下取りの比較 にまとめました。
オークション形式
窓口の会社が1社だけで、その1社がまとめた車の情報に、複数のお店が入札するしくみです。何社とも電話でやり取りしなくていいのに、金額は競ってもらえるのが特徴です。
ディーラー時代、こんなお客さまがいました。下取りの金額を聞いて「こんなものかな」と思っていたものの、念のため買取店にも見てもらったら、思っていたより高い金額が出たそうです。その金額を伝えたら、ディーラー側も下取りの金額を見直すことになりました。比べる相手がいるだけで、話が変わることは本当によくあります。
「どこがいい」の答えは、組み合わせて比べること
5種類を見てきましたが、ぼくのおすすめは2〜3種類を組み合わせて比べることです。
- 大手の買取チェーンで基準の金額を知る
- 地元のお店や、車種に強そうな中古車販売店にも見てもらう
- 新車を買う予定があるなら、下取りの金額も聞いておく
こうすると、「どこが自分の車を一番高く評価してくれるか」が自然に見えてきます。何社にも声をかけるのが大変なら、一括査定を使うのもひとつの手です。電話が多くなる理由や上手な使い方は 一括査定のデメリットと上手な使い方 で解説しています。
一括査定は、1回の申し込みで自分の地域に対応しているお店にまとめて声をかけられるのが便利な点です。申し込める社数や対応エリアはサービスごとにちがうので、公式サイトで確かめてみてください。
「どの種類のお店がいいか」より、「何社と比べたか」のほうが金額に効きます。目安は3社以上です。
お店を選ぶときに見る4つのポイント
金額が近いときに、どこに売るかを決める手がかりになるのが、契約の中身です。ここを見ずに金額だけで決めると、あとで「こんなはずじゃなかった」となることもあります。
1. 入金日はいつか
車を渡してから、お金が振り込まれるまでの日数はお店によってちがいます。「車を渡した日から〇営業日以内」のように決まっていることが多いので、契約の前に、何日に入金されるのかを必ず確認しましょう。次の車の支払いにあてる予定がある人は、とくに大事です。
2. 減額の条件が書いてあるか
契約したあとに「査定のときに見つからなかった傷があった」などの理由で、金額を下げられることを減額(再査定)といいます。どんな場合に減額があるのか、契約書に書いてあるかを見ておきましょう。
ここで大事なのが、自分から伝えるべきことは先に伝えておくことです。たとえば、過去に事故で車の骨格部分を直したことがある(=修復歴)なら、査定のときに正直に話しておくほうが、あとのトラブルを防げます。減額やキャンセルの話は 売却後の減額・キャンセルトラブル でくわしく書いています。
3. キャンセルの決まり
車の売買には、クーリングオフ(契約後、一定の期間なら無条件で取り消せるしくみ)が使えません。お店に来てもらって査定する出張査定でも同じです。だから、契約後にキャンセルできるのか、いつまでなら、いくらかかるのかは、お店ごとの決まりを確認するしかありません。
4. 名義変更の報告があるか
車を売ったあとは、お店が名義を自分から次の持ち主に変える手続き(名義変更)をします。これが終わらないと、自動車税の通知が自分に届いてしまうなどの心配があります。名義変更が終わったら、車検証のコピーなどで知らせてくれるかを確認しておくと安心です。
| 確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
| 入金日 | 「車を渡してから何日後に振り込まれますか?」 |
| 減額の条件 | 「契約後に金額が変わるのは、どんなときですか?」 |
| キャンセル | 「契約後にキャンセルするといくらかかりますか?いつまでできますか?」 |
| 名義変更 | 「名義変更が終わったら、知らせてもらえますか?」 |
口で言われたことだけで安心せず、契約書や書面に書いてあるかを見てください。わからない言葉があれば、その場で聞いてOKです。
ディーラー時代、ぼく自身が気をつけていたのは、契約の前に入金日と名義変更の流れを、お客さまにこちらから先に説明することでした。お客さまが一番不安に思うのは、「車を渡したのに、お金がちゃんと入るのか」「名義はちゃんと変わるのか」という点だからです。逆に言えば、このあたりを聞いたときに、はっきり答えてくれるお店は信頼しやすいと思います。
金額以外で見ておきたいこと
最後に、細かいけれど意外と大事な点をいくつか挙げておきます。
- 査定の理由を説明してくれるか:「なぜこの金額なのか」を聞いたときに、相場や車の状態から説明してくれるお店は話がしやすいです。
- その場で決めることをせかさないか:「今日だけの金額」と言われても、ほかと比べてから決めて大丈夫です。
- 引き渡しの日を相談できるか:次の車の納車日に合わせたいなど、自分の都合を聞いてもらえるかも見ておきましょう。
まとめ
- 車を売れる先は、大手チェーン・地元の買取店・中古車販売店・ディーラー下取り・オークション形式の5種類
- 種類ごとに得意・不得意があるので、「どこが一番」とは決めつけない
- 2〜3種類を組み合わせて、3社以上と比べるのが高く売る近道
- 金額が近いときは、入金日・減額の条件・キャンセルの決まり・名義変更の報告で選ぶ
- 大事なことは口約束ではなく、書面で確認する
「お店を回る前に、自分の車がいくらくらいか知っておきたい」という人は、LINEで車種・年式・走行距離を送ってください。ぼくが買取額の目安を無料で試算します。どこのお店にも属していないので、売り先は自由に選んでくださいね。
あなたの車、いまいくら?LINEで無料試算
公式LINEに車種・年式・走行距離を送ってもらえれば、元ディーラーのそうたが「あなたの車」の買取額を無料で試算してお返しします。どこのお店にも属していないので、しつこい営業はありません。

